本研究班では,金属極細管の引抜き加工の研究を行っています.金属極細管は主に医療用
注射針や熱交換器などに応用され,無痛化や伝熱効率の向上を目的とした細径化が期待さ
れています.
従来,金属極細管は中空という性質から,内部に金型を挿入して引抜き加工を行う必要が
ありました.しかし,金属極細管の細径化では内部金型の挿入が困難となり,内部金型を
用いない空引きをする必要があります.空引きでは 肉厚の増加に加え 金型の径より外
径が細くなる引細りが発現し,寸法の制御が困難です.また,空引きでは内面が自由表面
となるため,表面粗さが増加します.
本研究班では寸法制御や表面粗さの課題を解決し,薄肉で良好な表面性状を有する金属極
細管を取得するために,体積一定側をもとに肉厚制御理論を確立し,塑性異方性や引抜き
条件などが引細りに及ぼす影響やその発現メカニズム解明 表面粗さ抑制条件の究明に取
り組んでいます

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